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「上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!」上野千鶴子・田房永子

作成



日本は世界的に見ても男女平等が遅れている社会だと言われます。

私がフェミニズムという言葉を知ったのは30年くらい前で、男女差別を目の当たりにして、「なんかこの社会っておかしいのかも?」と疑問が大きくなっていった頃だったのですごく心に響いたのだけれど、結局現実社会はあまり変わらないままでした。

フェミニズムに興味はあるし、共感もするし、できることなら何か行動したいくらいの気持ちはあるけれども、男尊女卑が根強すぎて変わるのは難しいよなぁ・・・と、心の片隅に悔しさやもどかしさの混じった思いを抱えて過ごしてきた日々。

そういえば、クソフェミという言葉がでてきたり、社会で活躍する女性が増えてきたり、生理とか女性特有の事柄に関する理解が進んだり、色々と進化してきているなと思い、フェミニズム界隈の現状について知りたくてこの本を読んでみることにしました。

母親も大変だったと今は思える

私の母は子供を3人産み育てつつ正社員で働いていたので、今思うとスーパーウーマンなのかもしれません。

日本の歴史や近代以降の文化や思想と合わせて、母の世代の女性の生きづらさを知ると、ただただすごいなと思いました。

私の時代も、引き続き女性の生きづらさと、改善はされたけど別の新たな生きづらさがあって、そんな時代の中で、私は子供を持たず、母とはかなり違う生き方をしてきました。

それは、価値観や考え方がちがう人間だからだと思っていましたが、もしかしたら、親と同じような人生を選ばなかった私の生き方は、「母親の生き方を否定している」母みたいになりたくないから別の生き方を選んでいると悲しむ気持ちがあるのかもしれない・・・という考えがはじめて思い浮かびました。

母とは気が合わないところが多いけれど、母に対して、尊敬する気持ちこそあれ、否定する気持ちはありません。

自分はそういう生き方を選ばないけれど、そういう人生も素晴らしいと思います。

自分の理解できない考え方や生き方について、そういうものもありだと思うし、自分が他人とは違う事についてもそういうものもあるのだと認めて欲しい。それが、多様性を認めるという事。

差別をなくすためにはこの多様性を認める考え方が不可欠です。フェミニズムはまさにこれ。

だけど、強者の側にいる男性は特に、これが分かりにくいのかもしれません。

男女差、年齢差、地域差など、それぞれの違いを認めつつ悪しき不平等はなくし、且つ、安全や平和や利便性は守られたよりよい社会にして行けることが理想だと思いました。

大人は嘘つきばっかり

義務教育で習った歴史の授業は、日本の悪いところを隠して都合の良い解釈で嘘を教えられていたといっても過言ではありません。

様々な立場からの解説や今まで知りえなかった新たな事実が分かってきた今、フラットな視点での解説を読むと、すんなりと「そういう事だったのなら分かる」と、腑に落ちることが沢山あります。

この様な「大人が教えてくれた嘘の歴史」と同じように、「大人が教えてくれた社会」は、男女平等と言いつつも女性をモノのように扱ったり、男性を優遇したりしていて、嘘だらけ。

ズルい大人の男たちは、真実を隠し、嘘をつき、ずるいことをして、私たち女性はだいぶ騙されていたのだと、知れば知るほど悔しい気持ちで、本当に悲しくなります。

とは言え、女性が一致団結して男性すべてが敵という簡単な図式にはならず、男につけいって得をしようとする女もいるし、男の中にも男女にかかわらず社会全体をよくしようと考えている人もいる。

何が悪いとか誰が悪いとか一概に言えないのが難しいところですが、人間は卑怯で自分勝手なところがある事は確かで、自分もそうではあるけれど、そんな人間という存在が嫌で嫌で、人間不信に陥ります。

それにしても、日本社会全体がグルになっての嘘のつきっぷりは酷い。

嘘をつかれているとか、差別されているかどうかとかって、当事者にとっては当たり前の日常になってしまっているのでわかりにくいです。知らない事って恐ろしい。

得をするから女も働きたいのか?

この考え方はちょっとひかっかかりました。

社会で働いてお金を得ることが人生のA面で、お金にならない育児や家庭生活はB面という考え方は、分からなくもないけれど、お金を稼ぐことこそが人生において価値のある事だと考えること自体がおかしいのではないでしょうか。

お金なんてなくても今の日本では生きていけます。お金がないと惨めだと感じてしまうのは洗脳であって一つの考え方に過ぎないという見方もできます。

そんなお金なんかよりも、心が満たされるような五感で感じられる日々の生活の幸せとか、その時を逃したらどうやっても取り戻せない育児の瞬間瞬間等の方が、よっぽど価値がある事ではないでしょうか。

社会で社畜として働いて自分の時間をすり減らし、組織から離れたら何の意味も持たない肩書とか地位とかを得ていい気持ちになり、こっそりと自分だけお金などを多く得て罪悪感を背負うことが、本当に人生の楽しみなのでしょうか?

ズルい事をされているのはむかつきますが、ズルをしている男のようになりたいとか、ズルをして得ている分け前を欲しいとかではない。これには同意します。

言う必要

上野千鶴子氏って、本当はどういう考えなのかよくわからない人だと感じています。

多分、フェミニズムという分野が闇深いせいで、様々な思惑やら利権やらが絡まり合い、本当のところが伝わりにくくなっているのではないかなと思います。

タブー視されている事にノーと突きつけたり、新しい概念を広めたりするためには戦略も必要です。

なので、上野氏が実は結婚していましたという事実をどう受け止めればよいのか分からない面があります。

プライベートでは中途半端だから、フェミニストって言ったってどっかでずるいところがあったり、どっかで男につけこんだりしている。

まぁ完璧な人間なんていなくて、人間なんてそんなもんで、社会のための活動もするけれど、誰だってやっぱり大事なのは個人の人生という事でしょうか。

ただ、これだけは確かにそうだなと共感したのは以下です。

言わなきゃ変わんないよ、言ったって変わんないんだから

「言っても変わらない世の中なのだから、せめて言うべき」これはその通りですね。

世の中には不公平が多く、政治家は狡猾です。 自分の望む社会になるように…と思うなら、行動したり、言う事を云った方がいい。いや、言わなくてどうするのか?言わなくては始まらないよ。いや、言わなくちゃ叶わないよ。ということでしょう。

小さな声かもしれないけれど、SNSを使えば個人が声をあげられる社会です。リスクもあるけれど方法があることは確かです。

こうなったらいいなという事は願っているだけではなく、言ってみる価値・言ってみる必要があるのですね。

感情と言語化

あらかじめ知っていれば「これはセクハラだ」ってわかる。後で知れば「あの時のモヤモヤを振り返ってみれば、あれははセクハラというものだったのね」と、 過去の経験の再定義もできる。感情って言語化されないと経験にならないのよ。

これはなるほどなと思いました。

本を読んで感想を言語化する…。日々思った事やモヤモヤしたことをメモに残す…。旅行で感じたことを書き留めておく・・・。

言葉にしておくと理解が深まるし、自分の経験として糧になる。

また、体感としてわかっていたことも、こうやって言語化されると、深く理解できてよかったです。


上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!



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