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「卍」谷崎潤一郎

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谷崎潤一郎は耽美主義という事で、芸術的な美しさとか恋愛を心の動きを美しさという側面から解釈するとか、美についての考えを深められるのでは?という期待を込めて読んだのですが、思っていた感じと大分違いました。

卍というタイトルが良すぎる

谷崎潤一郎作品は、タイトルに惹かれるものが多いように思います。

中でもこの「卍」は漢字一文字というシンプルさでありながら、ナチスが向きが違う同字を使っていたりする事もあって意味深です。

一度見たら忘れられないタイトルですよね。「刺青」「蓼食う虫」とか「陰影礼賛」とか「瘋癲老人日記」とかも、タイトルのセンスが抜群だと思います。

卍に関しては、2つの線が絡み合う形状から男女の人間関係のもつれを想像させるとか言っている人もいます。

物語のタイトルとして、すごく良い感じです。

内容は恋愛テレビドラマっぽい?

期待外れだったのは内容で、全体を通して登場人物の言動が幼く感じました。

なぜそんなことを言うのか?その程度で嫉妬するか?わがまますぎるなぁ・・・恋愛といっても小中学生の恋愛の様な気が…

ということで、大人の恋愛の奥深さだったり、人間心理の学びのような面白さはありませんでした。

例えると、大人になると若い男女のトレンディドラマをつまらなく感じる様なものでしょうか。

登場人物の年齢は20代前半位かとも思われるので、当然と言えば当然ですが、昔の人の恋愛は幼稚だと思ってしまいました。

関西弁の世界観は面白い

この小説は関西弁で書かれています。谷崎潤一郎は東京の生まれですが、関西に住んで関西弁に感化されたため関西弁による小説を書いたとのこと。

実は私も関西に住んだことがありまして、自分の黒歴史として、関西に住み始めてすぐの頃に、友人への近況報告の手紙を関西弁で書いたことがあります。その時の反応が気まずい感じだった記憶があり、忘れたい思い出として心の奥底に沈めていました。

ですが、文豪谷崎潤一郎も同じような事をしていたならば、「まぁ書きたくなるよね~関西弁の響きっていいよね~」ということで、私の心の中のモヤモヤを、一つ昇華させることができてよかったです。

とはいえ、この本に書かれている関西弁には間違いが多く、それを指摘している人も多くいます。間違いの程度は、エセ関西人のわたしでも分かる明らかな不自然さを感じるものでして、そのために、少々読みにくさはありました。けれども、登場人物たちのキャラクターと関西弁の醸し出す雰囲気がマッチしていて、書き方のチョイスとしては結果として正解だと思います。物語の世界観に這入り込めて楽しく読めました。

恋愛についての学び

恋愛の美しさや考え方について、気になった点を一つだけ

ギリシャの彫刻かて男性でも女性でもない中世の美現わしてあるのんやし、観音さんや勢至菩薩の姿かてそうやし、それ考えても人間の中で一番気高いのん中世やいうこと分かってる、 自分はただ愛する人に逃げられるのん心配して隠してたんや、ほんまいうたら、恋愛にしたかて子供産んだりするのん動物の愛で、精神的恋愛楽しむ人にはそないなことやかい問題やあれへん

精神的な恋愛と欲望として恋愛の区別は、いつ頃から明確になってきたのでしょうか?この時代はまだ精神的恋愛についてはあまり考えられていないだろうと思い込んでいました。

文明の発達によって、精神的な恋愛についての考え方は変わってきていて、離婚の多さ・不倫文化・パパ活・男女の友情・LGBT・歳の差婚や国際結婚等、どんどん複雑になってきています。

恋愛に限らず、友達や家族において、どういう人が好かれるとか、長く人付き合いができる人はどんな人か等、人との間の愛憎関係は単純なようですごく難しいです。

表現力だけでなく物語展開の面白さもある

最後にもう一つ、この作品を読んで思った谷崎潤一郎の良さは、感情を包み隠さず素直に表しているところです。

よく、谷崎潤一郎はドMだとか、変態気質だとか言われていますが、そういう自分の内面を隠さずに表現できることってすごいです。

さらけ出せる力・自己のありのままを見せられる自然体の強さと言うのでしょうか。表現力というのかもしれません。

それと、先に述べた「タイトルの良さ」「関西弁で書くというチャレンジ精神や行動力」があり、文豪なので当然文章はうまく、それに加えて、奇想天外な物語を思いつく才能もあるというのは素晴らしいです。やっぱり歴史に名を残す人だけあってものすごく才能あふれる人だと感じました。

「なんでそんな展開になるの!」というところがいくつもあり、面白い話を考えつく人だと、発想の豊かさに驚かされました。

耽美主義と言うと気取った芸術の世界のイメージが強かったけれども、色々と裏切られ、いまいちとか思ってしまう点もありつつも、それでもなんだか惹きつけられる様々な魅力を感じたので、他の作品も色々読んでみたいです。



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