「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソン
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自然破壊に警笛を鳴らした「沈黙の春」で有名なRカーソン
調べてみたら、沈黙の春が刊行されたのは1962年(昭和37年)。60年代は、私の好きな音楽の時代なので文化的な事は多少は人より精通していると自負しているが、同時に興味がある“この方向性の事”も60年代がキーポイントとなっているのは、まさに物事の光と影を示しているようだと感じました。
目次
自然の素晴らしをを感性で感じる
センス・オブ・ワンダーとは、自然に触れて深く感動する力の事。
分かりやすくいうと五感で感じる事だけれど、
子供の時は誰でも持っていたのに、いつの間にか消えてしまう第六感とか、不思議な力とかファンタジー寄りの不思議な感覚という意味も込められている。
風のコーラス・波しぶきの叫び声・植物の絨毯・・・
詩的な表現は美しく、最近私が再び読書をする事によって楽しんでいる、感じる事や表現する事のすばらしさを再認識させてくれます。
だけど、この本には、そういったただ美しい事の良さを伝えたいんじゃないたたずまいがありました。
自然を探検するというのは、自分の感性に磨きをかける事で、目・耳・鼻・指先の使い方をもう一度学びなおす事。
「つまらない人工的なものに夢中にならないで」もっと学びなさい…と。
また、自分の感性の働きを守る為の自然の場は、こんな生活をしていて維持してけるのか?
自然を破壊したら、自分も壊れていってしまいますね。
感性を鍛えなおしたい
私が大学の卒業論文のテーマに選んだのは「持続可能な社会」だったのですが、その後、社会に出たらそんなことはすっかり忘れて、 ただ自分の利益を増やしたいだけが目的となって、持続性なんて考えない社会の片隅で、泡沫の快楽みたいなものを生み出す無意味な社会活動の末端で生じる小金を集めて、幻の安心感を得ていたにすぎないと、今はそう解釈しています。
そして、そんなことをしている間にも、自然からはどんどん遠ざかって、感性もどんどん鈍らせてきてしまいました。
今は仕事に嫌気がさしてきて、(まだ、働かないことは不道徳だという価値観を完全には手放せないでついつい小金集めをしないと不安になったりしてしまっていますが) 少し時間が出来たら、自然が恋しくなってきているみたいです。
私は、ゆるんだ中年のお腹の筋肉を老化に対抗して鍛えなおすのと同じように、そんなにストイックだったり、過度に熱中したりじゃないけど、 鉄や布や無添加食品などより自然を感じられるものを身近におき、窓から入ってくる風を感じ、雨の音を聞き、カーテンのない窓から月を眺め… 弱った感性を活性化させたいと思っています。
知るだけでなく、感じて、さらに行動する
それから、「『知る』ことは『感じる』ことの半分も重要ではない」という有名なフレーズがあります。
このフレーズについて、私は知っていたし好きで気になる言葉ではあったけど、本を読んでみてもう一歩感じる事が出来たように思います。
別の言い方をすると、「知るだけで分かったつもりになり、感じられていなかった」のです。
さらに言うと、本を読むだけでもまだ足りなくて、やっぱり、本を読んで感じたことをこうやってアウトプットしてみる事。
そして、行動を変えてみる事。それをしなくちゃ、意味がないんですよね。
百科事典で鳥の名前をたくさん憶えて色んな鳥の見分けがついてもそれだけでは意味がない。
本物の鳥を見て、疑問に思う事を調べたり、さえずりを美しいと感じて癒されたり、時間がたった後もその美しい音を思い出して心を動かされたりすることに意味がある。
私は中学生の夏休みに、早朝目が覚めて、ひぐらしの声が部屋中にこだまするように神秘的な音を響かせていた感覚の記憶を鮮明に思い出すことがあります。
それは言葉に表せないけれどとても好きな感覚で、とても美しく、何十年もたった私の心を今も癒してくれます。
こういう宝物みたいな記憶を増やしていく事には価値がありますね。
毎日の犬の散歩であっても、風が身体をなでていく感覚や花の匂い、木の皮の様子、一枚一枚同じものはない葉っぱの姿など、感性の力を強くして使えば、感じられることはもっとたくさんあります。
だから、感性を意識して使っていくように行動を変えていきたいです。
以前に読んだ「フランス人は~」の本も、読了後ただちに行動を変えたくなりました。それと同じように、この本も、それみたいな行動を促す力がある一冊でした。
本の構成としては、自然から感じたことを詩的にただ書き連ねているようにもみえますが、実体験から生まれている言葉で書かれているからでしょうか?
理論的な結論やべき論で行動を促すような表現は少ないのに、押しつけがましくなくて、自分もそういう感性を取り戻したいと素直に思わせてくれます。
表現とはこういうことかもしれないという気づきも、この本の美しさの一部分です。
私のセンスオブワンダー
それから、日本の生物学者たちらによる「私のセンスオブワンダー」というおまけ記事もなかなか良かったので、気になるところをピックアップしておきます。
きみに教えてくれたこと
大人になると、つまり性的成熟を満たすと、生物は苦労が多くなる。 パートナーを見つけ、食糧を探し、敵を警戒し、巣を作り、縄張りを守らなければならない。 そこにあるのは闘争、攻撃、防御、警戒といった、待まったなしの生存競争である。(福岡信一氏)
性的なものから自由でいられる子供の特権。パートナー探しなんてしないで、いつまでも子供のままで感性を使って自然の中で遊んでいられることって、 もしかしたら、新しい時代の豊かな世界のあり方かもしれません。
また、「研究によって遺伝子とかタンパク質の設計図が分かったところで、生命の謎は明らかになったわけではない。」というのも、
私にとってシンクロ体験でした。
そしてそれを「映画を逆から見て、キャストとエンドロールはあるけどドラマの内容は分からない」という表現をされているのも響きました。
さらに氏は、人間の生命って、個々の部品を積極的に破壊して作り変えている「動的均衡」があるから、その原理を考える「生命哲学者」になろうとも言っています。
分からないことを感じる感性・自分哲学を探求し続ける事・美しいと感じたものを味わい表現する事・そして目の前にあるそういう事に熱中していく中で時々、点と点がつながるように後になってふと気づく事。
そういったものが、もしできれば、ずっと続いて自分が生きた証にもなるのって、素敵な事かもしれません。
詩人科学者の遺言
- 独自の色彩論を構築した科学的精神の持ち主ゲーテ。人間が植物を見ると言うがゲーテはそう感じなかった。彼は植物が人間に「活発な観察を行るように促している」と。
- 人間の知識でいまだに説明できない何かを感じ続ける事。それが、人間を真の意味で人間に近づける。
- 自然と無音の対話をする。それは、もう一つの自己発見の道程だろう。
(若松英輔氏)
私たちの脳はアナログな刺激を求めている
- 宮沢賢治の「十力の金剛石」:十力の金剛石とは宝石でできた草花を本物の草花に変える露だった。
- 目で見たり(絵画)聴いたり(音楽)する美だけでなく、善や真といった道徳的な美しさも前頭葉の中のある同じ部分が活性化され、人間はそれらを抽象的に美しいと感じている。
- スマホなどから得られる単純で強い刺激は多量のドーパミンを発生させて私たちを注意散漫にさせる。つまり、簡単に脳をハックされてしまっている状態で、睡眠不足や鬱や集中力記憶力の低下を引き起こしている
- センスオブワンダーには美しさだけでなく、崇高さや恐ろしさが含まれることもある。例えば、綺麗だけど怖いという感覚。
- 自然に心を動かされた時は、スマートフォンを取り出すのではなく、その情景に身をゆだねたい。
- 人間がすべてを把握しているのではないと認識するのは謙虚で大切なセンス。心を広げて気づこうとすることが大事。世界は不思議で満ちている。
(大隈典子氏)
見えない世界からの贈りもの
- 物事が進化するのは人が進化してほしいと願っているから。人の願いが込められている。でも、人の願いに効率や合理性がくっついてくると危ない気がする(マッチで火をおこす力を失っているIHヒーター) でも進化は止められないだろう。
- おまじないのような、効率や合理性とは程遠いものが、創造につながる。(ほうきを逆さまにして立てておくとお客さんが帰る)
- 想像は創造のはじまり。好奇心と想像力は双子。
(角野栄子氏)
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