「幸福に死ぬための哲学 池田晶子の言葉」池田晶子
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「14歳からの哲学」や「無敵のソクラテス」などの著書がある女性哲学者(本人は文筆家と名乗っていましたが)の池田晶子氏の言葉をテーマに沿って編集した本。
心に残った名言についてまとめてみました。
目次
ちっぽけな私の意志
生まれて死ぬという、人生のこの根本的な事態において、私たちの意思は全然関与していない。気がついたら、どういうわけだか、こういう事態に曝されていたわけです。
生と死について考えたことは誰でもあるでしょう。私も、このような問いを自分自身に何度となくしてきました。
そんな中で、今回思い浮かんだのは、「気づいたら生まれていたんだよなぁ」という掴みどころのないイメージ。
自分はどこからともなくポッと出て、いつかふわっと消えて消滅する。軽やかで得体のしれない未知の生物のような感じが思い浮かびました。
この広大な不思議に比べたら、自分自身なんてちっぽけなものだから、分からないのは当たり前。人生とか人間って、わたしの意志でどうにかなるようなちゃちなモノじゃないんですね。
お金で買えないもの
不幸な心は、どんなにお金を積んでも、幸福を買う事だけはできない。すると、一番欲しいものを買うことができないお金なんてもの、どうして人は欲しがるのだろう。
ワーカーホリックで仕事をすることが一番大事に決まっていると思い込んでいた数年前に比べると、そんなに働かなくても…そんなにお金を稼がなくても…という気持ちは増えてきました。
それでもまだ、沢山お金を持っている人が偉いとかお金が沢山あると安心という呪縛から完全には逃れられていません。
この言葉は、その縛りをまた少し緩めてくれました。また、こちらの言葉もいいなと思いました。
いくら金を積んでも、金を貯めても、善だけは手に入らないのだ。なぜなら、いいかね。善は、タダだからだ。
タダより高いものはないなんて言われ方もありますが、タダという価値のあるものは、いくらお金があっても買えないという皮肉。
そして、善に関連してこの言葉も素敵です。
「善いことはしなければいけないからする」これが道徳であり、「善いことをしたいからする」これが倫理である。
道徳というのは、学校で習う押し付けられるテンプレート的な考え方とも言えるのではないでしょうか。
道徳心を持つことは大事ではあるけれど、義務的な道徳心で動くのではなく、倫理的な判断で動けるとよいのかなと思います。そしてもう一つ、視点を社会に広げた言葉として、こちらも印象に残りました。
存在もしない社会のために、なぜ自分が我慢をする必要があるのだろう。
社会一般では・・・等とよく言いますが、社会なんてものはないんですよね。あるとしても所詮人間が、上の人が下の人を都合よく動かす為に作ったゲスな枠組みの様なものでしょうか…。
社会そのものもそうだし、仕事が大事という価値観とか、国家が云々でお国のために的な思想もそう。みんな幻。あるっちゃるけどないっちゃない。
そんなことにとらわれたり、悩まされたりせず、好きな事を大事にして自分一人でも善いと思う事に集中すればいい。人生について考える必要はあるけれど、結局できることはシンプルな事しかないのかもしれません。
犬の力
この本の中で一番気に入ったのはこちらの言葉です。
彼らの振舞い、彼らの瞳、彼らの心の偽りなさは、われわれの心を完全に無防備にしてしまう。
~中略~
犬は、人間に愛を教えるために(神様によって)創られた生き物なのだ。
この言葉にはうるっときてしまいました。
我が愛犬が愛しくてたまりません。私に愛を教えるためにやってきてくれた存在です。
がんばらないとはこういう事
「自ら(みずから)」は、自分の意図でどうこうしようとすることで、「自ずから(おのずから)」は、自分の意図によらず自然にそういうふうになることだ。
がんばらなくていい…とよく言いますが、考えて無理に何かをしようとするのではなく、自然と体が動いてしまうとか、そうせずにはいられないというものを見つけることが大事で、それが個性なのだと思いました。
怠けてぐうたらしていたい気持ちはもちろんあるけど、そういう時は体が疲れていたりする時で、心と体がベストコンディションの時に、自然とやってしまう何かって誰にでも色々とありますよね。
疲れや傷は癒すとして、頑張らずに、自然とやってしまう事に楽しんで時間を使っていけるのが理想的です。
生まれて来た奇跡
子供が自分の製作だなんて、精子と卵子の結合によりひとつの生命が誕生するという摩訶不思議なプロセスは、自然が用意したものであって、まさか人間の技ではない。
~中略~
どうしてそれが人間の親がそうしようとしてそうしたことなんかであるもんですか!
私には子がいなくて正直なところ少しの後ろめたさがありました。でも、この言葉を読んだら、そういう気持ちを持つ必要はないと思えてきました。
私は自然から生まれた自然そのもので、親は親ではなく、親も自然。
皆、大きな力に動かされて自然のままに生かされている存在で、それでよいのではないでしょうか。
子供を産むという素晴らしい製作を成し遂げていないのではなく、自然に任せていたら私の人生はこうなりましたというだけ。
私は私のできることを、今この瞬間に自分のできる事を精一杯やるだけです。
言葉を大事にして、言葉をもっと使っていきたい
正しい言葉を話す人は正しい人だし、くだらない言葉を話す人はくだらない人だ。
~中略~
つまらない言葉ばかり話していれば、君は必ずつまらない人間になるだろう。
これはその通りだと思いました。人間は話している言葉で作られているし、そういう人だと人から見られているし、言葉に導かれて人間が変化していく様に見えます。
最近つまらないなぁと思う時は、いい言葉が出てこない時で、つまらない自分になっている気もします。
面白い人生になるように、もっと言葉と戯れて言葉を使いこなして言葉と関わっていきたいです。その一つとして、本をもっと読んでいきたいと思いました。そして、この思いをさらに確信に導いてくれたのがこちらの言葉です。
古典という書物だ。何千年移り変わってきた時代を通してまったく全く変わることなく残ってきたその言葉は、そのことだけで、人生にとって最も大事なことは決して変わるものではないということを告げている。 それらの言葉は宝石のように輝く。言葉は、それ自体が、価値なんだ。
読書や言葉の魅力を改めて感じました。
そして今は特に、流行りの自己啓発本ばかりでなく、良書と評価されている古い名作や古典を読んでいきたい気分です。
アンチエイジング、アンチエイジングって騒ぎすぎ
年をとることを否定するとは、人生そのものを反価値として否定することになる。
若いほうがよりよいという価値観に嫌な気がするのはこれが原因なのかもしれません。
アンチエイジングを良しとするなんて、自分自身を否定されているようで、本来なら怒ってもいいような視点と言えるのではないでしょうか。
年をとると経験や知識が積みあがって価値となっているはずなのに、その証ともいえる見た目の変化であるシワや白髪を隠すというのは、おかしな行為に思えてきました。
うん、おかしい。明らかにおかしい!意図的な操作を感じる無理のある価値観です。
生きるという事の自然な流れに逆らって若さを取り戻すことに価値を置けば、それにまつわるビジネスでお金儲けができるからでしょうか…。だとすると、本当に世の中は嘘とか操りにまみれている様で怖くなります。
まとめ
なるほど!と強く閃く新たな視点を与えてもらえる言葉にいくつも出会えた本でした。
著者の池田晶子さんは、46歳という若さで亡くなられていますが、歳を重ねたらどのような事を思っただろうか?もっと色々な言葉を聞きたかったと、早すぎる死を残念に思いました。
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